「駐夫になる?」妻の海外転勤が決まった時の悩みと決断

駐夫生活

こんにちは、「かさタビ」です。

突然ですが皆さんは、「駐夫」という言葉を聞かれたことはありますか?

まだメジャーではありませんが、今後聞く機会が増えてくる言葉ではないかと思います。

私自身、自分が駐夫になるまで、「駐夫」という言葉を知りませんでした。

そこで今回は、妻の海外転勤に伴いドイツで駐夫になった私が、駐夫についての記事をまとめました。

駐夫になった経緯、駐夫になる決断をした時の悩み、会社の帯同休職制度、など私の経験を元に記載しましたので、是非ご覧ください。

<この記事を読んで頂きたい方>

「駐夫」という生き方に興味を持っている方、「駐夫」になる可能性がある方、これから海外赴任の可能性のある女性の方などにとって、少しでも役に立てればと思います。


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「駐夫」という新しい生き方

「駐夫」とは

「駐妻」という言葉は有名かと思います。海外駐在員の妻として、海外に帯同する人のことを言います。

一方で、「駐夫」とは妻が海外駐在員となり、海外に帯同する夫のことを言います。

昨今、日本企業の海外進出やグローバル化、女性の活躍促進などの背景から、女性が海外駐在するケースは非常に増えています。

それに伴い、夫が「駐夫」として海外に帯同する事例も増えている現状です。

「駐夫」は世界にどのくらいいるか

ところで駐夫は世界中にどのくらいいるのでしょか。

正式には公表されていませんが、私が所属しているFacebookの「世界に広がる駐夫・主夫友の会」には、81人のメンバーが所属しています。(2020年12月時点)

もちろんこのグループに参加されていない駐夫の方々も多くいらっしゃると思います。ただ年々、駐夫の数は確実に増えていると思います。

また現在、駐夫は世界各国にいらっしゃいます。アメリカ、ヨーロッパ、アジアが多い印象ですが、それ以外も駐夫はいらっしゃいます。

駐夫になられた方は是非、Facebookの「世界に広がる駐夫・主夫友の会」にご参加ください。アメリカ在住の駐夫、小西さんが立ち上げたグループです。駐夫同士の悩みや情報共有の場として非常に有益です。


私が「駐夫」になった経緯

私は、2018年から妻の海外転勤に伴い、ドイツで「駐夫」になりました。

ここでは私がサラリーマンから駐夫になった経緯や、駐夫になる決意をするまでの悩みについてお伝えします。

海外生活への興味

駐夫になる前、私はメーカーのエンジニアとして働いていました。一方で、妻は機械メーカーの経理として働いており、毎日忙しい日々を送っていました。

もともと夫婦ともに海外生活に興味があり、もし海外転勤の可能性があればチャレンジしてみたい、という思いはありました。

どちらもグローバルな日本企業で働いており、いつか海外転勤になる可能性は少なからずありました。

ただ日本で仕事をしていると海外勤務など特別な人が行くものだと、我々とは程遠いものだと感じていました。

突然の海外赴任の可能性

そんな中で突然、妻の会社から海外赴任の話が出ました。赴任先はドイツ、期間は3年とのことです。

いきなり辞令が出たわけではなく、意思確認として赴任時期の3ヶ月前ほどに会社から相談があった形です。

そこで初めて妻の海外転勤が現実的なものとなり、約1週間ほど時間をもらい夫婦で相談しました。

妻が海外で働く夢を叶えられるチャンスとのことで私は全力で応援したい気持ちでいましたが、私のキャリアもあり、決断までは色々と悩みました。


妻の海外赴任が決まって、初めに悩んだこと

妻の海外赴任の話が出てから、一番初めに悩んだことがあります。

それは以下の二つです。

①私が帯同するか、妻1人で海外単身赴任するか

②帯同する場合、私は会社を退職するか休職するか


家族帯同するか単身赴任かの選択

この件に関しては、妻の意見を最優先しました。

妻としては海外での単身赴任は不安が大きく、私が帯同できないのであれば、海外赴任の依頼は断ると考えていました。

もちろん妻が単身赴任で行けば、私が日本で仕事を継続するメリットはあります。

逆に帯同すれば、私の会社でのキャリアは一時的にストップし、将来への不安が大きいことも確かです。

ただし、もし単身となった場合、ドイツから日本の行き来も簡単ではなく、3年間という長さの海外単身赴任はさすがにデメリットが多いと判断しました。

帯同することへの不安もありましたが、人生でこのようなチャンスは2度とないでしょうし、3年間離れて過ごすより夫婦2人協力して過ごすことは、人生にとってかけがえのない経験になると意見が一致しました。


そして、もう一つ帯同する決め手になったことがあります。

それは私の会社の福利厚生にある「配偶者海外赴任帯同休職制度」です。


配偶者海外赴任帯同休職制度」とは、配偶者が会社都合で海外赴任となった時、一定期間の休職を申請できるというものです。


近年、このような休職制度を設けている企業は増えてきているようです。Facebookグループの駐夫の方々の中にも、この制度を利用して休職されている方は多くいらっしゃいます。

この制度を利用することで、会社に籍を残したまま帯同できる手段があることを知りました。

「配偶者海外赴任帯同休職制度」については、別のブログで詳しく説明します。


休職するか退職するかの選択


「配偶者海外赴任帯同休職制度」があることを知ったのですが、正直私は最後まで「休職する」か「退職する」かで悩んでいました。

もちろん双方に、メリットとデメリットがあります。それらを書き出して数日悩みました。

【休職する場合】

<メリット>

・会社の籍を残したまま、帯同が可能

・帰国後、職場と安定した給与の保証がある

妻の海外赴任が上手くいかなかった場合でも、帰国して職場復帰できる安心感がある

・新たに人間関係を1から作る必要が無い


<デメリット>

・休職期間中はキャリアにブランクが生まれ、評価が下がる

・同じ職場に戻るという変化の無さ

・海外で経験したことを復帰後に活かせるか不明

・職場復帰時のリハビリが必要(浦島太郎状態からスタート)

・毎月、社会保険の引き落としがある

【退職する場合】

<メリット>

・帰国後、過去の仕事以外の職業にチャレンジできる

・帯同中に仕事が見つけることも可能

・社会保険の支払いが不要

・過去の職場、仕事に縛られなくて済む


<デメリット>

・帰国後の職に対する不安が常にある

・妻が仕事をできなくなった場合(病気など)、共倒れになるリスクがある

1人で家計を支える妻へのプレッシャーが大きくなる

・給与レベルや待遇が、元の会社より下がる可能性が高い

・転職活動が必要

休職することに決めた理由

妻と相談して、最終的に休職を決断した理由は、

海外赴任する妻の負担やストレスを少なくするには、休職がベストだと判断したからです

もし私が退職した場合には家計を支えるのは妻1人になってしまう。そのプレッシャーはどうしても大きいのかなと感じました。

海外赴任がうまく行かず、数ヶ月で帰国することになった場合も、私に職が残っていた方が安心感がとても大きいと思いました。私が休職して帯同していれば、何か起こった時にも今まで通りの生活できる保証があります。

今現在、駐在が始まって2年ほど経ちますが、この選択は正しかったと感じています。

そして駐夫人生が始まった

その後、妻に辞令が出て、2018年半ばより私の駐夫生活が始まりました。

初めての海外生活、今まで家事もまともにしたことのない私が、3年間の予定で「駐夫+主夫」としてデビューしたのです。新米駐夫・新米主夫としての生活が始まりました。

当初は慣れないことばかりで大変苦労しました。言語も文化も全く違う国で生活することは戸惑いも多く、辛いことが多いです。

その一方、妻と一緒にいる時間は、日本での共働き時代と比べて格段に増えました。海外で2人で生活することで絆も深まります。

このブログを通して、「駐夫・主夫生活」を今後発信していきたいと思っています。駐夫・主夫の苦労や、海外生活情報などを是非楽しみにしてください。

まとめ

「駐夫」という言葉が少し身近に感じられましたでしょうか。少しでも多くの人に「駐夫」という言葉を知ってもらいたいと思い、この記事を書きました。今後増えていく「駐夫」の為に、私の経験が少しでも役に立てたらと思います。そして企業などが駐夫への理解を深め、駐夫を後押しする制度などが拡充されることを期待しています。

次回は、「配偶者海外赴任帯同休職制度」「駐夫になるメリット・デメリット」について記事を書く予定です。おたのしみに。

「かさタビ」ブログでは、駐夫・主夫生活、ドイツ文化、海外旅行などのテーマを発信しています。是非お楽しみください。

それでは

かさタビ。

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