コロナ禍においても、日本に一時帰国を検討されている海外在住者は多くいると思います。
しかし、コロナ禍における一時帰国には多くの制約があります。さらに、コロナ禍において一時帰国に関する情報は非常に少なく、私自身も情報収集にとても苦労しました。
そこで今回は、2020年11月にドイツから日本に一時帰国した私が経験したことを、このブログにまとめておきます。
一時帰国の前に準備したこと、実際の経験談をもとに記載していますので、一時帰国を検討されている方にとってイメージが湧きやすい内容になっています。
少しでもお役に立てればと思います。
「フランクフルト出国〜羽田空港でのコロナ検査〜日本入国」の詳細レビューは、以下のブログで詳しく説明しています。合わせてご覧下さい。
一時帰国が決まったら確認すること
実は、今回の一時帰国ですが、帰国の2週間ほど前に急に決まりました。コロナ禍では一時帰国は無理だと思っていたのですが、会社の配慮もあり実現した形です。
一時帰国が決まってから確認したことは、主に以下の4項目です。
- そもそも日本に入国できるのか。入国後の制限は?
- 日本からドイツに戻ってくる際の入国制限について
- 日本の空港で新型コロナ検査を受ける必要があるのか
- 日本での14日間の自主隔離はどこで行うのか
そもそも日本に入国できるのか。入国後の制限は?
まず確認したことは、日本入国に関する制限です。
以下厚生労働省のホームページを参照しました。
【厚生労働省ホームページ/ 水際対策について】
(以下抜粋)
全ての国・地域から入国される全ての方には、入国の前後で以下の対応をお願いします。
□検疫所長が指定する場所(自宅など)で入国(検体採取日)の次の日から起算して14 日間待機する滞在場所を確保すること
□到着する空港等から、その滞在場所まで公共通機関を使用せずに移動する手段を確保すること
□入国後に待機する滞在場所と、空港等から移動する手段を検疫所に登録すること
加えて、入国した日の過去14日以内に入管法に基づく『入国拒否対象地域(※1)』に滞在歴のある方については、以下のことをお願いしています。
□新型コロナウイルスの検査を受けること
□検査結果が出るまで、原則、空港内のスペース又は検疫所が指定した施設等で、待機すること
*到着から検査結果判明まで1~3時間程度ですが、再検査をするなど状況によっては到着の翌日に判明する場合があり、その後、入国の手続きになります。
ドイツは「入国拒否対象地域」に指定されていた為、上記全ての対応が必要となることがわかりました。
入国時にコロナ検査を受けること、入国後14日間の待機が必要となること、その間公共交通機関が利用できないこと、が必要とわかりました。
水際対策は、随時アップデートされていますので、最新情報をご確認ください。
日本からドイツに帰ってくる時の入国制限について
ドイツに帰って来た時の制限に関してです。日本に一時帰国できたとしても、もしドイツに再入国できなかったら大変です。
こちらはの現地の総領事館、大使館のホームページで確認するか、電話で問い合わせるのが良いと思います。私も今住んでいる市の総領事館に問い合わせしました。
ドイツ(NRW州)の場合、2020年10月時点では、日本はロベルトコッホ研究所(RKI)が指定しているリスク地域(Risikogebiet)に指定されていない為、ドイツでの滞在許可(ビザ)を持っていれば、日本からの入国は可能。入国後も隔離等の制限も無しとのことでした。注意点としては、ドイツでは連邦州ごとにルールが異なりますので、しっかりと確認しましょう。
ロベルトコッホ研究所の指定するリスク地域は以下のリンクから確認ができます。
【ロベルトコッホ研究所ホームページ/ リスク地域一覧】
日本の空港で新型コロナ検査を受ける必要があるのか
先程述べましたが、政府が指定する「入国拒否対象地域」に指定されている国に過去14日以内に滞在していた人は、日本の到着空港で新型コロナ検査を受ける必要があります。
その為、ドイツで事前にコロナ検査を受けたり、陰性証明を持っていく必要はありませんでした。
私が帰国した2020年11月時点の羽田空港では、コロナ検査は「唾液検査」でした。以前の鼻腔に綿棒を差し込むタイプのPCR検査より、検査時間が短いメリットがあるようです。
実際の唾液検査の様子や所要時間については、別途ブログにまとめます。
日本での14日間の自主隔離はどこで行うか
自主隔離に関しては、「全ての国、地域からの入国する人に対して、検疫所長が指定する場所(自宅など)で入国(検体採取日)の次の日から起算して14 日間待機する滞在場所を確保すること」と、厚生労働省のホームページに書かれていました。
「検疫所長が指定する場所」とは、自宅、社宅、親戚の家、友人の家、マンスリーマンション、ご自身で予約したホテルなどが対象のようです。到着時に滞在先を記入する必要がありますので、渡航前に決めておきましょう。
私たちは14日間待機する場所を、自宅にするかホテルにするか悩みました。実家には高齢者もおり、万が一のことを考えてホテルで自主隔離する選択をしました。ホテル代は全額自腹です。
14日間の自主隔離ホテルの探し方は?
自主隔離期間は?利用できるホテルは?
14日間の自主隔離が必要ということがわかり、ホテル探しをスタートします。このホテル探しが結構大変でした。
まずは宿泊期間。勘違いしやすいのですが、厚生労働省の規則として、「入国(検体採取日)の次の日から起算して14 日間待機が必要」となっています。
つまり、帰国日にチェックインをした場合、最低15泊必要となります。私は初め14泊と勘違いしていました。注意です。
帰国者が利用できるホテルは?
私は当初、帰国者が自主隔離用として利用できるホテルは国が指定しているのかと思っていました。
結論を言うと、帰国者が自主隔離するホテルは各自で探すことになります。
Twitterやネットで検索すると、羽田空港周辺のホテルリストが出て来ました。ただ、そのリストは空港周辺のホテルをリスト化しただけで、実際に帰国者を受け入れてもらえるかはホテルに個別に確認が必要とのことでした。その為、今後自主隔離用のホテルを探す方は、自分でホテルを探す必要があります。
「羽田イン」など一部のホテルは「帰国者自主隔離プラン」などの宿泊プランが用意されていました。
ここで、私が実際にホテルを探した手順をお伝えしておきます。
- Booking.comと一休.comの宿泊予約サイトを通して、隔離期間に空きがあるホテルを検索する。(15泊分)
※じゃらん等の一部の宿泊予約サイトは、最大9泊までしか検索できません。。 - 候補のホテルの公式ホームページから、以下の情報に関して問い合わせる。
・海外からの帰国者の受け入れを実施しているか。
・15連泊が可能であるか。
・当日、空港の唾液検査で「陽性」になった場合、当日キャンセルは可能であるか。その場合、キャンセル料はいくらか。
・その他、宿泊にあたり遵守するべき内容があるか。 - Booking.comで予約する
上記に関して、補足説明します。
特に確認しておいた方が良いと感じたのは、ホテルのキャンセル料です。
空港でのコロナ検査で、万が一「陽性」になってしまった場合、予約したホテルを当日にキャンセルする必要があります。その際のキャンセル料がいくらかかるかと言うことです。
私が数件問い合わせたホテルでも、対応が様々でした。
・当日「陽性」となってしまった場合でも、全額キャンセル料無料のホテル
・初日、1泊分のキャンセル料のみ請求するホテル
・宿泊予約サイトのキャンセル規定に従うホテル
また、滞在中のホテルの遵守事項も事前に確認しました。
私の泊まったホテルでは、以下のような遵守事項がありました。
- リネン交換や部屋掃除は各自で実施すること(フロアにリネンやアメニティ、掃除グッツが置いてあり自由に利用可能)
朝食込みだが部屋に持ち帰って食べること- コインランドリーは帰国者専用のものを利用すること
- 滞在中にコロナに感染した場合「消毒費用」として1万円請求すること
ホテル毎にそれぞれ定められたルールがあると思います。事前に確認しておくと安心かと思います。
空港から自主隔離ホテルまでの移動手段は?
空港からホテルまでの移動手段についてですが、個々人で決める必要があります。
厚生労働省の規定には、以下のように書かれています。
空港から自宅(ホテル)までの交通手段(自家用車、レンタカー等)をご自身で確保していただくようお願いしています。電車、バス、タクシー、航空機(国内線)、旅客船などの公共交通機関を使用しないよう、強く要請しています。
公共交通機関の利用は使わないように要請されていますので、レンタカーやハイヤーなどを利用したり、空港から徒歩で行けるホテルを探すことになります。また、親や友人に空港まで迎えに来てもらう手段もありますね。
私は羽田空港第3ターミナルから、トヨタレンタカーを利用しました。羽田第3ターミナルの到着階にレンタカー受付があります。
1Fにてトヨタレンタカーの送迎バスに乗り、空港最寄りの営業所まで向かいました。(約15分程度)帰国者も問題なく利用できました。
その後ホテルの最寄りの営業所でレンタカーを返却する形です。
まとめ
今回は、一時帰国が決まってから確認した内容と、ホテル探しについて記載しました。
コロナ禍の一時帰国には様々な制約があり、お住まいの地域や時期によって大きく異なります。
次回のブログでは、実際に帰国した流れについてまとめます。